作成日:2020/07/28
(更新日:2020/10/22)
こういった疑問に答えます。
本記事のテーマ
突然Windowsが起動しなくなった時に備える方法【データ管理】
記事の信頼性
200社ほどの企業のパソコンサポートを担当していました。
今ではパソコン修理会社を設立して、年間500台以上のトラブル対応を行っております。
この記事から得られる事
突然Windowsが起動しなくなった時に備える方法について解説します。
この記事を読むことで、複数のパソコンのデータ管理ができます。
突然Windowsが起動しなくなった時に備える方法【データ管理】
【前提条件】
・この方法はwindows10での手順です。
・会社のパソコンの場合は、システム管理者に相談して下さい。
主なデータ管理方法は3つ!
複数のパソコンのデータを一括管理する主要な方法は大きく分けると3つあります。それぞれ一長一短ありますので、自分の環境にあったものを選びましょう。
① サーバーを設置する
昔ながらの方法は、サーバーを設置する方法です。
サーバーパソコンを設置して、サーバーに共有フォルダを作ります。
そして、各パソコンから共有フォルダへアクセスできるように設定を行います。
設定方法は割と複雑なので、専門の業者やシステム管理者に依頼することをオススメします。
セキュリティ面も考慮した上で設定しないと、外部から不正アクセスされてしまう恐れもあります。
気をつけて頂きたいのが、ただサーバーを設置するだけではいけません!
このままだと、サーバーパソコンが壊れてしまったら、データが飛んでしまう恐れがあります。
なので、サーバーのパソコンは定期的(最低でも週1)にバックアップを取っておく必要があります。
バックアップは外付けHDD等に取っておきましょう。
起動ドライブに取ってもダメです!
Windowsの機能で、定期的に指定したドライブへバックアップを取るものがありますので、それを活用しましょう。
サーバーのバックアップだけでなく、各クライアントPCのバックアップもしておくと万全です。
・サーバー 外付HDD等に定期バックアップ
・クライアント サーバーへ定期バックアップ
サーバーを設置した場合のメリット
・ランニングコストが基本的に掛からない
・自社でデータ管理ができる(セキュリティ面)
サーバーを設置した場合のデメリット
・導入コストがそれなりにかかる(10万円~)
・サーバーがダウンしないように管理する必要がある
・Windowsアップデート等で、クライアントからアクセスできなくなる場合がある
・設定にそれなりの知識、技術が必要
・外部からアクセスしたい場合は更に専門の知識が必要
・外部からアクセスしたい場合は基本的に固定IPの契約が必要
サーバーを設置した場合のリスク
・火災や水害などでパソコン一体が破損してしまうと、復旧がかなり難しい(大手は別拠点にサーバーを置いている事が多い)
・ウイルスに感染し、復旧不可能になる恐れがある
② NASを設置する
NASとは外付HDDのネットワーク版のようなものです。複数のHDDを組み合わせる事で、1つのHDDが壊れても別のHDDでカバーする機能があります。
サーバーと似ていますが、NASは専用のソフトにより操作が簡単だったりします。
NAS上に共有フォルダを作り、各パソコンから共有フォルダへアクセスできるように設定を行います。
設定方法はNASの設定マニュアルに記載されている事が多いです。
ある程度パソコンが詳しい人であれば、設定できると思います。
気をつけて頂きたいのが、たとえNASでRAIDを組んだとしても壊れることはあります!
そしてNASが壊れてしまうと、データ復旧がかなり困難で費用も倍以上になるケースが多いです。
なので、NAS自体を定期的(できれば週1)にバックアップを取っておく必要があります。
NASのバックアップだけでなく、各クライアントPCのバックアップもしておくと万全です。
・NAS 外付HDD等に定期バックアップ
・クライアント NASへ定期バックアップ
NASを設置した場合のメリット
・ランニングコストが基本的に掛からない
・自社でデータ管理ができる(セキュリティ面)
・設定がそれほど難しくない
・外部からアクセスしたい場合、専用のソフトで簡単に設定できるものがある
・外部からアクセスしたい場合、固定IP不要で設定できるものがある
NASを設置した場合のデメリット
・導入コストがそれなりにかかる(10万円~)
・NAS自体のバックアップが必要
NASを設置した場合のリスク
・火災や水害などでパソコン一体が破損してしまうと、復旧がかなり難しい(大手は別拠点にサーバーを置いている事が多い)
・NAS自体が壊れた場合に、復旧がかなり困難
・復旧する場合に費用が高額になる
③ クラウドストレージを使う
3つ目の方法は、クラウドストレージを使う方法です。
筆者としては、一番オススメの方法です!
クラウドストレージを契約して、クラウドに共有フォルダを作ります。
そして、各パソコンからクラウド内にある共有フォルダへアクセスできるように設定を行います。
設定方法は3つの中で一番簡単です!
クラウドストレージの良いところは、スマホからもファイルを確認できたり、スマホの写真を簡単にパソコンへ移動させたりできます。
また、最もデータ保護に優れています。
他のデータ管理方法と違うのは、ランニングコストがかかるというところです。
費用については、各種サービスにより異なりますが、だいたい月々1,000円程度です。
基本的にはクラウドストレージを契約し、データをすべてクラウド上に置いておけば問題無いのですが、私は念の為クラウドストレージとNASを併用しています。
データ管理体制を整えたい!という方でしたら、
クラウドストレージ + NAS をオススメします。
私がクラウドストレージとNASを併用する理由として、クラウド上のデータを誤って削除してしまうリスクを無くしたいからです。
また、基本的にはありえませんが、クラウドストレージのトラブルで、データが消えてしまうリスクに備えたいからです。
各クライアントPCのバックアップもクラウド上にしておくと万全です。
・クラウドストレージ NASへ定期バックアップ
・クライアント クラウドストレージへ定期バックアップ
クラウドストレージを設置した場合のメリット
・導入コストがほとんど掛からない
・設定が簡単で、社外からのアクセスも容易(固定IP不要)
サーバーを設置した場合のデメリット
・ランニングコストがかかる(月額1,000円~程度)
・アカウント情報が外部に漏れると、アクセスされる危険性がある
サーバーを設置した場合のリスク
・アカウント情報が漏れると容易にアクセスできる
・クラウド上からローカルへファイル移動すると、クラウドからは基本的に消えてしまう
まとめ
どの方法にも言える事ですが、基本的にパソコン内にデータは置かない事です。
すべて共有フォルダに置いておき、各パソコンから共有フォルダへアクセスしてファイル編集する事で、万が一の事態に備える事ができます。